薬剤師の転職

薬剤師の転職成功のヒントとは?成功例・失敗例から学ぼう!

投稿日:2020年6月6日 更新日:

薬剤師の転職 成功例と失敗例

「転職して一か月しかたってないけど、もうやめたい····」「聞いてた条件と違う!これなら前の職場のほうが良かった····」など、保険薬剤師として転職した人がその選択を後悔するケースは少なくありません。

転職サイトや転職エージェントといった、働く薬剤師が転職するために便利なサービスはたくさんあるのに、なぜ彼らは転職後に後悔するのでしょうか?

実際の転職での成功例・失敗例を見て、保険薬剤師としてより良い転職をするためのヒントを探っていきましょう。

薬剤師の転職
「転職しやすい=成功しやすい」は違う

「転職しやすい=転職も成功しやすい」ではありません。逆にすそ野が広いからこそ、あなたに合う転職先を見つけるのは困難。特にドラッグストアや調剤薬局への転職は失敗しやすいと考えましょう。

転職エージェント経由での転職なら書類選考で落とされることはなく、面接も先方の求める人材と余程の相違がなければ、簡単に内定がもらえます。他の業種と違い手軽に転職できてしまう、この点が保険薬剤師としての転職でよく見られるような失敗例を生み出している原因です。
 

薬剤師の転職
失敗談から成功へのヒントを学ぼう

それでは薬剤師の転職で実際に起きた5つの失敗談から、転職を成功させるためのヒントを探りましょう。

【ケース1】一刻も早くやめたくて焦った

職場で問題に見舞われることが多く悩んでいた所、大学の同期が転職エージェントを利用して一か月以内に転職先を決めたという話を聞きました。

本人に尋ねてみると、面接した薬局全てから内定をもらい、どこに行くか迷うほどだったそう。転職先にも満足している様子です。

早く今の職場から抜け出して楽になりたいと転職サイトに登録して活動したところ、無事一か月以内に内定をもらい、翌月には転職。

しかし実際転職すると、雰囲気最悪。これならまだ、前の職場のほうがマシだった····と後悔することに。

問題点)楽になりたい、等の短絡的な理由で転職した

 
「勤務時間」「人間関係」「成長性」等、転職を考える理由は様々でしょう。また、内定を簡単にもらいやすいため、転職が容易な逃げ道に見えることがあるかもしれません。

しかし、転職すれば楽になる、もっといい職場があるはず、それは短絡的。転職しやすいからと言って、転職があなたの人生に占めている重要性は変わりません。転職は人生の転機、という認識をしっかり持ちましょう。

小中高生の転校も、引っ越しで遠方に行く、どうしても自分や家族の力で変えられない問題に直面した、といった理由でなければしませんよね。まずは現職場で改善できる点がないか考え、実行に移した上であらためて転職するかを決めるようにしましょう。

薬剤師の転職のヒント

転職しやすいからと言って、転職があなたの人生に占めている重要性は変わらない。まずは現職場で改善できる点がないか考え、改善を目指したうえで改めて転職するかを決めよう。


 

【ケース2】経営者が語る熱い理念に共感した

面接の担当者は経営者と人事担当者の二人でした。会社説明はそこそこに始まる経営者の薬剤師に対する熱い理念、薬局成長ビジョンに深く感動と共感を覚え、その後見学した店舗も輝いて見えました。内定の際に提示された給与も良かったので運命を感じ、即断即決。

ここには私が求めていた薬剤師像がある、と意気込んで出社すると、勤務初日から経営者側の意識と現実に店舗で働く薬剤師との意識の違いの差に愕然。彼らは経営者の経営方針に振り回され疲れ切っていました。その上「いらないことをしないでほしい」と経営者への冷めた言葉を吐く始末。

数か月後の自分の姿を見たようで初日から転職に後悔しました。

問題点)経営者の想いが熱かった、等の冷静に客観視できない理由で転職先を決めた

 
経営者が語るビジョンはビジョンでしかなく、どんなに企業理念が良くても、実際あなたが働くのは店舗。経営者と顔を合わせる機会はほとんどありません。また、薬剤師が経営者だとしても、経営者に回った時点で現場目線にはなりえません。どんなに企業理念が良くても、実際働くのは店舗だということを忘れないようにしましょう。

経営者が語る理念は耳あたりがよいため、転職活動中にあなたを高揚させる場面はあると思います。しかしその熱は一時的なもので、いずれ冷めます。一時的な高揚で転職先を決めるのではなく、冷静に客観視できる理由で転職先を決めてください。感情で決めるときっと後悔しますよ。

薬剤師の転職のヒント

自身を感情的に高揚させる条件で転職先を決めるのではなく、冷静に客観視できる理由で転職先を決めよう。


 

【ケース3】年収が高いため飛びついた

面接後、数多く届いた内定の返事。しかし特に決定打がなく迷っていたら、一社だけ他より50万程高い年収を提示する薬局がありました。担当エージェントからも、経歴を絶賛されての金額提示だと言われ、喜んで承諾しました。

しかし実際勤務してみると、いまいち社内ルールがあやふや。経費の清算などの事務関係も社内で統一されず、エリアマネージャーの裁量に任されているとのことでした。疑問に思い尋ねると、吸収合併で数社と統合した直後のため、内規等を整えている段階とのこと。

しかも提示された年収は、二年後から満額支給されるボーナスを基準に計算したということで、ボーナスの支給も一年半待たねばならないと、入社して初めて知りました。昇給条件もこれから整備するそうです。年収に飛びつかず、きちんと事前に調べて確認すればよかったと、後悔しています。

問題点)条件を確認せず年収を決定打にした

 
数社からもらった内定の中、一社だけ高額を提示されたのなら、初めに疑いましょう。あなたに内定をくれた企業が年収を提示するにあたり、あなたを評価した「スキル」「人となり」「経歴」は同じはずです。それなのに一社だけ高額を提示するということは、企業側にどうしても人材がほしい何らかの理由があります。

たとえば、店舗拡大の速度が社員の数に対し間に合っていない、過去にすぐ人が辞めてしまいなかなか人材が入らない、業務の範囲や残業が長い、等です。実際転職すると、昇給条件が定まっておらず転職段階の給与で引き寄せて、そこで金額は頭打ち、という場合もあります。

内定時点で飛びつかず、必ず冷静に昇給条件やいつからの想定年収として提示されているのか、ボーナスの満額支給はいつからか等の情報収集を行いましょう。

薬剤師の転職のヒント

他より高い年収にはワケがある。内定時点で飛びつかず、必ず冷静に、年収が高い理由を情報収集しよう。


 
薬剤師の転職

【ケース4】本当は企業に行きたかったのに、担当エージェントに言い負かされて調剤薬局に転職した

調剤薬局に勤務して数年。そろそろステップアップのため転職を考える中、企業で働くということにあこがれを持つようになりました。

そのため企業の求人も豊富という転職サイトに登録し、担当エージェントとの初回面談でも企業志望だとはっきりと伝え、いざ求人紹介へ。しかし紹介されたのはすべて調剤薬局やドラッグストアでした。そこでもう一度企業志望であることを説明すると、それまで穏やかだった担当者の態度が一変。

「正直言って調剤薬局で働いただけの経歴で企業は厳しい」「何か薬局経験以外で強みになるものはお持ちですか」「病院薬剤師の方で企業への転職希望の方でも、一年たってようやく面接に行ける企業様が見つかるんですよ」

その言葉に心をくじかれ、結局調剤薬局に転職してしまいましたが、同年、大学時代の同期で薬局勤めだった知人が企業に転職。あの時、諦めなければ良かった····と一生後悔しそうです。

問題点)転職エージェントの言葉を鵜呑みにした
 
企業への転職は、調剤薬局やドラッグストアへの転職と違い、プロセスが煩雑です。エージェント側の企業に対する知識やサポート力といった、転職の”腕”も重要になってきます。エージェントとしてまだ経験の浅い担当者に当たった場合、すそ野が広く押し込みやすい薬局やドラッグストアに誘導してくることも。

でもあくまで、転職の主体はあなた。そして、あなたの担当エージェントは数いるエージェントの中の一人です。企業に行きたい、と思って活動を始めたのなら、その意思をしっかり持ち、あなたにとって不要な求人ばかり紹介してくる担当者には担当者の変更を希望しましょう。

また、自身で企業の情報や求人を調べて応募するのもよいでしょう。手間だと思いますか?いえ、保険薬剤師が転職しやすいだけで、他の業種は数年がかりで希望の転職先から内定をもらえることもザラです。粘る気概が持てないのであれば、企業への転職活動自体やめた方が良いかもしれません。

薬剤師の転職のヒント

担当エージェントは数いるエージェントの中の一人。視野を広く、主体的に行動しよう。


 

【ケース5】人間関係に悩んで転職を決意。アットホームだとおすすめされた薬局に転職

人間関係に悩み、解決を試みたもののうまくいかず転職を決意しました。職場見学では店長もいい人そうでしたし、担当エージェントからもアットホームな職場なのでお勧めです、と猛プッシュされ、その薬局に決めました。

しかし転職してみると、暗黙の了解が多く、店長は見学時の穏やかさはどこへやら。薬のとり方、ヒートのまとめ方、話し方一挙一動を注意され、果てには使えないやつ呼ばわりされ、心身体共に病んでいきました。その上仕事が終わってタイムカードを押しても、付き合いでダラダラみんなで野球観戦をするため帰りづらい。慣れない職場でまた人間関係に悩むことになるなら、転職なんてしなければよかったと後悔してます。

問題点)あなたによって過ごしやすい職場とは何か、リサーチ不足
 
職場はあくまで仕事をする場であり、そこでの過ごしやすさは、同僚や上長とあなたが共に過ごしていく中で作っていくものです。見学の段階では穏やかで良い職場に見えても、あなたにとって過ごしやすい職場になるかは分かりません

基本的にアットホームは馴れ合いの職場であり、休日イベントに駆り出されたり、同僚や上長の距離感によってプライベートを土足で踏みにじられることも。

みんなとつるむ環境が過ごしやすい人もいれば、適切に仕事とプライベートを分けたい人もいるでしょう。自分にとって適切な人間関係を作れそうな職場なのかをよく考え、アットホーム、という不確かな情報を信じるのはやめましょう。

薬剤師の転職のヒント

転職エージェントおすすめの「アットホームな職場」には要注意。自分にとって過ごしやすい職場はどのような環境かを事前にはっきりさせよう。


 

薬剤師の転職
成功例から成功へのヒントを学ぼう

ここまでは失敗談から、転職に成功するにはどうすればよいのか見てきましたが、実際の転職成功者はどのようにして満足する転職先に巡り合えたのでしょうか。

さいごに転職の成功例を見てみることにしましょう。

【成功例】在宅医療中心の薬局に行きたい!初めは担当者に渋られたが粘り勝ち

調剤薬局で経験を積む中、数件在宅医療に関わったことで大学時代からの夢である在宅医療中心の薬局で働こう、と決意。そこで転職サイトに登録し、担当エージェントにもその旨を説明しました。

でも紹介された求人は、通常業務の中で数件在宅業務を行っている薬局ばかりで、今いる薬局と変わりません。担当者からは「まだ色々と経験を積んだほうがいいのでは」「在宅中心はなかなか休みにくいですよ」等、なぜか反対されました。

しかし、どうしても在宅医療中心の薬局に行き地域医療に貢献したかったため、担当者を変えてもらい、かつ自身で調べて気になる薬局をピックアップ。担当者に尋ね、求人の出ている薬局に応募し、無事内定をもらいました。

大変なことも多いですが、ずっとやりたかった分野なので充実しています。粘ってよかったです。

成功の理由
  1. ステップアップのためという前向きな理由で、転職理由に軸がある
  2. 担当者の言葉を鵜呑みにせず、自分で情報収集した
  3. 自己主張をきちんとした

転職が成功した理由はこの三点につきます。この成功理由は失敗談からの成功へのヒントにも合致しています。
 

「薬剤師の転職成功のヒント」まとめ

今回は、薬剤師の転職成功のヒントとして、実際の転職での成功例・失敗例を見てきました。

まとめると、次の4つのポイントに集約されると思います。

  1. 心に余裕がないときに転職はしないで。より苦しい状況に追い込まれる
  2. なぜ転職するのか?転職の理由に優先順位をつけ、軸をしっかり作ろう
  3. 客観的に判断できるデータは多い方がいい。情報収集はしっかりしよう
  4. 周りの言葉に流されないように、自分をしっかり持とう

失敗談を反面教師に、成功例を糧にして、転職を良き人生のステップアップにしてくださいね。

 

-薬剤師の転職

Copyright© 医療転職なび , 2020 All Rights Reserved.