看護師の転職

看護師の転職回数や主な転職先とは?〜看護業界の転職動向

投稿日:2020年6月19日 更新日:

看護師の転職回数や転職先

皆さんは普段、自分や同僚の転職回数や転職の理由を気にしたことはありますか?

一般的に転職、離職が多いと言われる看護業界。転職活動において『売り手市場』と言われてきたのが、この看護業界です。売り手市場とはその職種において求職活動を行っている人数よりも求人数が上回っている状態のことを指します。

つまり、転職・求職がしやすいということ。

しかし、それは現在でも同じことが言えるのでしょうか?

ということで、今回は看護師の転職回数、主な転職先など看護業界の転職動向についてまとめてみます。

看護師が転職に強いと言われるワケ

はじめに看護業界が『売り手市場』と言われていることをお話ししました。

では、なぜ看護師は転職に強いと言われるのでしょうか?

その大きな理由として『国家資格』であるということ、主な就職先に選ばれる病院やクリニックが全国各地無数に点在していること、などが挙げられます。

平成27年の年収ラボのデータによりますと、看護師の平均月収は約33万円、推定平均年収は478万円、推定時給は1,981円となっています。看護師の過去の年収を見ても、400万円台後半あたりを安定的に推移しています。

一般的な女性の平均年収が約200万円台後半と言われる中で、看護師のこの給料はかなり高い水準に達していると分かります。女性の職業の中ではかなりの収入の高さですので、根強い人気というのも頷けますね。

しかし、年収の高さには訳があります。

一番の理由は仕事内容のキツさ、でしょう。一日中立ち仕事であることに加えて残業の多さ、緊張感やプレッシャー、新しい技術や知識の習得が常に求められるなど。

ですが、いくら転職に強い・年収が高いとは言っても全国各地の多数の求人から自分に合う職場を探すのは至難の業。まずは、転職に際して自分が求めることは何なのかを明確にすることが大切です。

どんな看護師になっていきたいのか」「現状への不満は何なのか」「そもそも看護師として働き続けるのか」などを一度しっかり考えてみましょう。

ここで安易に考えて行動に移さず、じっくりと自分の声を聞いて転職のベクトルを見定めることが転職成功の近道ですよ。
 

看護師が転職をする理由って?

先ほども述べたように、看護師の仕事内容は常にキツさが付きまとうもの。やはり、看護師は身体的にも精神的にもタフでないと続けられない仕事です。

そんな看護師が転職を決意する理由は主に8つ。

看護師の転職理由
  1. 夜勤が辛い
    「ランダムなシフト制の勤務により、身体的にも精神的にも休まらない」「家族と顔を合わせる時間が短くてつらい」
  2. 残業が多い
    「始業1時間前には出勤して情報収集、就業後も看護記録のために残業するのが当たり前になりがち」
  3. 責任が重い
    「患者さんの死や弱っていく姿を見るのが辛い」「患者さんや家族からの言葉がキツイ」「人命を左右する仕事なので、絶対にミスできないというプレッシャーが苦しい」
  4. 休みがとりづらい
    「連休を取りづらい」「家族や友達と予定を合わせにくく、プライベートがない」
  5. 給料への不満
    「仕事内容の割に給料が少ない」「なかなか昇給がみられない」
  6. ライフスタイルの変化
    「結婚して夜勤が出来なくなった」「子どもとの生活を優先したいので、時短で働きたい」
  7. スキルアップ
    「看護師として〇〇の技術を極めたい」「専門的な知識を深めたい」
  8. 看護以外にやりたいことを見つけた
    「美容業界で働きたい」「病院以外の現場を知りたい」

もちろん上記以外にも理由は人それぞれで、実際にはこれ以上にさまざまな思いや理由があるでしょう。

でも、もし上記の思い当たる理由が多ければ、それは転職を検討する良い頃合いなのかもしれませんね。
 

看護師の転職回数

さて次に看護師の転職回数について見てみましょう。

20代~50代までの看護師に実施された転職回数の調査では、平均して2~4回となっています。また、年齢が上がるごとに転職回数も増加傾向にあります。

今後ますます深刻化する高齢社会により、看護師の需要は病院以外の介護施設などでも高まっていることで、看護師の職場は増える見込みですし、労働者派遣法の改正によって派遣という選択肢も生まれ、正職員だけにとらわれない多様な働き方も出てきました。

こういった看護師をとりまく背景を考えると、今後はさらに転職回数が増えていくでしょう。
 

転職するのはやっぱり同業?それとも他業種?

ミイダスの看護師の転職後データによると、看護師の同業種への転職率は90%以上という結果が出ています。仕事内容がハードであっても、やはり給与水準が高いことは大きな魅力。

ちなみに同業種の給与水準は、年収400~599万円の割合が54%と半数以上を占めており、他の職種へ転職すると年収がダウンする可能性が高いため、転職後もやはり看護師として働く人が多いようですね。

苦労して取得した国家資格を手放すのは惜しい、そんな思いもあるのかもしれません。

しかし、少ないながらも福祉や介護系などの他業種へ転職する看護師もいます。他業種転職の場合、年収400万円未満の割合が45%→72%に増加することから、年収が下がるケースが多いようです。

このデータを見ても、やはり看護師が売り手市場であることは確かなようです。しかし転職先を選びやすい売り手市場だからこそ、慢心せずに自分の働き方を吟味する必要があるでしょう。


看護師の転職

看護師の主な転職先

一口に看護師の転職先といってもいろんな業種や職場があります。今の時代は病院だけが看護師のフィールドではありません。

あくまで転職先の一例ですが、どのような職場があるのかひとつずつ見ていきましょう。
 

大学病院

大学病院は医学の研究を行う目的で大学に設置された病院のことです。一般病院や診療所などから紹介された患者さんに対してより高度な医療を提供することができます。一般病院との大きな違いは医療の提供に加えて、教育施設、研究機関としての役割があることです。
 

一般的な病院

民間病院とは民間の医療法人などが経営している病院のことを指します。病院によって医療方針や経営方針、給与、福利厚生などは千差万別です。大学病院ほど規模が大きくはないので、地域に根差した医療が提供でき、患者さんに寄り添った看護がしやすい職場です。
 

クリニックや診療所

病院では多数の医療職種がおり、検査設備も比較的整っているところが多いですが、クリニックや診療所は主に精密検査を必須としない日常的な疾患や感染症などを扱います。病院よりも気軽に受診、相談が出来るのでより地域に密着した対応が行えるという特色があります。労働条件などは病院以上に経営状態に左右されるので、転職の際にはしっかりと調べましょう。基本的には入院はない場合が多いので、夜勤を避けたい人やママさんナースの割合が比較的多めです。
 

保育園

保育園看護師は園児らの健康状態の観察や体調の悪い児の対応(看病)、けがの対応、感染症予防対策、〇〇の日や季節に合わせた健康の保健指導、保健だよりの作成、保護者への対応などが主な役割です。上記以外の時間は記録や保育(0歳児)に当たります。夜勤はなく残業も少ないですが、年収は400万円に満たないケースがほとんどです。
 

訪問看護

訪問看護ステーションに所属し、病気や障害を持った方の自宅へ赴いてその人らしい生活が送れるように看護ケアを提供し、より自立した生活の支援をするサービスのことです。医療機関とは違い、その場で一人で判断することが多い為、臨機応変な対応が求められます。
 

健診センター、検診

健診は健康診断、人間ドッグなどを行うこと、一方で検診とは病気の早期発見・早期治療を目的とすることを指します。健診センター・検診どちらも看護師の主な役割は診察の介助や採血、血圧測定、問診などです。基本的に重労働や夜勤はないので、身体的に負担の少ない職場だと言われています。
 

介護施設

現在急速に需要が高まっているのが、この介護施設です。主に検温や排せつ管理、医療的なケア、薬の管理、リハビリなどのサポートが必要な高齢者への看護業務がメインとなります。深刻化する高齢社会を迎えている日本では、今後ますます看護師が求められる職場となるでしょう。
 

夜勤専従

夜勤専従とは夜勤だけを専門に勤務する働き方のことです。日中の勤務よりも拘束時間が長く、昼夜逆転の生活になることから向き・不向きがあります。しかし高収入が期待できることや日中はプライベートの時間を持ちやすいことからも人気の働き方です。
 

産業看護師や保健師

産業看護師や保健師とは、企業に看護師や保健師として勤める看護師のことを指します。医務室や健康管理室などに常駐し、企業の従業員の身体的・精神的な健康管理を行います。健康診断の計画や報告書の作成、薬の管理、メンタルカウンセリング、産業医の診察補助、保健指導などデスクワークが主な仕事内容です。夜勤はなく、カレンダー通りの休みになるのでプライベートを確保しやすい環境です。
 

ツアーナース、イベントナース

修学旅行や一般の団体旅行、遠足、林間学校などのイベントに付き添い、必要時に看護ケアを提供するのがツアーナース、イベントナースです。けが人や発病者が出た場合に身体状況の把握や医療機関への付き添いなどが主な仕事内容です。こちらも訪問看護と同様医療者は基本的に自分一人であるため、臨機応変な対応が求められます。健康な方がほとんどなので、気負わずに働ける環境といえます。
 

治験コーディネーター(CRC)

治験コーディネーター(CRC)は治験が行われている病院などの医療機関で働き、被験者へ治験内容の説明や心理的なケアを行い、治験を円滑に進めていくという役割があります。治験施設支援機関に所属して医療機関へ派遣される場合と、医療機関に所属して院内で治験業務に携わる院内CRCという2パターンがあります。
 

臨床開発モニター(CRA)

臨床開発モニター(CRA)は医療機器メーカーや製薬メーカーに所属し、治験の契約や被験者へのモニタリング、報告書記入などを行う仕事になります。近年ジェネリック医薬品が使用される場が増えてきたことから、医療の知識が十分にある看護師が治験に関わる需要が増えてきました。
 

美容クリニック

美容クリニックでの看護師の役割は、医療脱毛や美容手術の準備や介助、問診、医療レーザー照射などがあります。医療ではなく『美容』という分野になるので、これまでの経験とは全く異なる畑を一から勉強する努力が必要となります。対応も患者さんではなく、ゲストさまやお客さまになるので、接客や応対について学ぶ必要があります。関わる方も女性がほとんどです。人の生死に関わる職場ではないのと自由診療ということもあり、給料や待遇は良いと言われるところが多いです。また福利厚生として職場の美容施術を割引で受けられたりする嬉しいオプションもあります。
 
看護師の転職回数や主な転職先
 
さて、看護師の転職先というとどうしても病院やクリニックばかりをイメージしがちですが、選択肢は実にさまざま。固定概念にとらわれず視野を広げてみると、思いがけずやりたいことが見えてくるかもしれませんね。

私はこれまで一般病院や専門病院、保育園、地域の保健師として働いてきました。保育園で働いてみなければ子供たちとの関わり方や子供の怪我の種類、体調の崩し方などを学ぶ機会はありませんでした。また、保健師として地域の高齢者と些細な日常的会話や関わりをしなければ、『病院での患者さん』のその後の生活風景を知ることは出来なかったでしょう。

同じ看護師として働くにしても、一歩外に出てみるとこんなにも見える景色が変わるのだなと転職の度に驚きます。良いことばかりでなく、辛い転職経験もありましたが転職してきて良かったと思います。さまざまな働き方や職場を通して、看護師としても人間としてもひとつひとつが糧になっていると感じます。
 

「看護師の転職回数や主な転職先」まとめ

今回は看護師の転職回数や転職先についてまとめてみました。

転職する理由もさまざま、転職先も多種多様‥。看護師の転職とは言っても、とても一言で語ることはできません。

あなたの可能性はどこまでも広がっています!

どこで働こうとあなたらしく働ける職場を妥協せずに探してくださいね。転職活動を有意義に過ごして、思い描く未来を手に掴みましょう!

 

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